遺産分割において相続人の話し合いがまとまらない
相続によって親族同士が揉めてしまうという話はよく耳にします。
また、相続を境に関係が悪化してしまうこともあり、そうした相続人同士の関係を修復することは難しい場合が多いものです。
以下に挙げる相続のトラブル事例を参考にして、いざとなった時に相続トラブルを回避できるようにあらかじめ対策しておきましょう。
〈例1〉遺産分割を独断で進めて財産調査をしていない
財産調査をしないまま思い込みだけで遺産分割協議を進めてしまうと、後になって新たに財産が発見されたり、財産を隠し持っていた相続人がいたりして、トラブルに繋がることがあります。
まずは財産調査をすることで、相続財産をすべて洗い出し、相続人全員が財産内容を把握できるようにしてから遺産分割協議を進めていくとよいでしょう。
〈例2〉特定の相続人が相続財産の隠蔽をしている
相続人のうちの誰かが遺産を隠して、他の相続人に開示しないことがあります。
相続人であれば財産調査を行うことができるため、隠蔽をしている相続人がいる場合、財産調査をして財産情報の把握をしましょう。
財産調査は、個人で行うことも可能ですが、相続の専門家に財産調査の依頼をすることで、調査漏れがなく確実な遺産相続が可能となります。
〈例3〉連絡を取りにくい相続人や協力的でない相続人がいる
相続を進めるためには、相続人の協力が必要となりますが、協力的でなかったり、連絡がなかなかつかなかったりする相続人がいる場合もあります。
そのため、連絡が密に取れず、財産の実態が把握できないということがあるでしょう。
連絡が取りにくいからと言って、一方的に遺産分割案や脅威書案を作成し送り付けるようなことはおすすめできません。すべての財産をきっちり調査し、譲歩を開示して話し合う場を設けましょう。