相続手続きにおける金融資産の名義変更

こちらでは、相続手続きにおける金融資産の名義変更についてご説明します。

身近な方が亡くなり、相続が発生すると被相続人（亡くなった方）の財産は相続人が引き継ぐことになります。その際、遺産に金融資産や不動産等、名義の変更が必要となる財産が含まれていた場合、相続したら自動的に変更されるわけではないため、被相続人名義から相続人の名義へと変更する手続きを行わなければなりません。

金融資産とは、現金や銀行などの金融機関に預けている預貯金、株式、投資信託、債券などのことをいいます。なお、名義変更の手続き方法の詳細については金融資産の種類によっても異なるため、お手続きの際は、それぞれの契約先にお問い合わせください。

被相続人が籍を置いた全地域の戸籍を取り寄せて相続人を確定し、被相続人の財産調査を行い、財産内容を明らかにします。その後、全相続人が参加する遺産分割協議を終えてから、金融資産の名義変更を行います。

預貯金

取引先の銀行において名義変更の手続きや解約を行います。その際、戸籍や通帳などといった必要書類を準備しておきます。

自動車

自動車検査登録事務所ないし運輸支局において移転登録（名義変更）を行います。相続後すぐに廃車や売却を行う予定であっても、まずは移転登録を行います。移転登録を行うことで廃車や売却が可能となります。

株式

上場株式か非上場株式かにより手続きは異なります。
上場株式：証券会社と株式を発行した株式会社で手続きを行います
非上場株式：株式を発行している会社で手続きを行います

不動産の名義変更

不動産の名義変更（相続登記）は、被相続人の住所地を管轄する法務局にて手続きを行います。2024年4月1日より相続登記の義務化が決まりました。法改正後は、「相続の開始および所有権を取得したことを知った日から3年以内」に相続登記を行わなければならず、この期限を過ぎた場合、10万円以下の過料を求められる恐れがあるため早めに名義変更の手続きを行いましょう。

また、生命保険金、死亡退職金、遺族年金、葬祭費や埋葬費等についての手続きを行う必要のある方もいらっしゃいますので、詳しくは相続の専門家にご相談ください。