相続税申告時の更正の請求
相続税申告期限に間に合わず、いったん法定相続分に応じて計算を行い、申告をしたものの、実際に取得した相続額が法定相続分よりも少なくなったというケースもあるでしょう。そのような場合には、税務署にて払いすぎた税金を返してもらう手続きをすることで、相続税の還付を受けることができます。
こうした、税金の減額請求のことを、「更正の請求」と呼びます。更正の請求はいつまでも認められるわけではなく、原則として法定申告期限から５年以内（後発的理由がある場合を除く）に行わなければなりません。
更正の請求が行われるケース
更正の請求は以下のような状況で行われます。
- 親族間で揉めたために遺産分割が期限内にまとまらない。
- 遺留分侵害額請求がされたため、取得額に変更が生じた。
相続税の納税のためには、前提として遺産分割協議が終わっていなければなりません。相続税申告には10か月の申告期限があり、そこまでに遺産分割協議がまとまっていなければ、ペナルティが課せられてしまう可能性もあります。
申告期限までに相続税の申告・納税が完了できない場合には、一旦法定相続分で計算するようにしましょう。遺産分割協議がまとまった後、改めて修正申告や更正の請求を行いましょう。
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